少しずつ暑さも増してきて、いよいよ本格的に夏が近づいてきたなと感じさせますね。
そんな夏がやってくると、気になるのは汗をかいたりしたときの「体臭」ではないでしょうか?僕も40歳を超えてから体臭を意識する機会が多くなってきました。気になるのはやっぱり「加齢臭」…。
毎日使用している「枕」や、お風呂上りに体を拭いている「バスタオル」、「パジャマ」などなど、洗濯をする際につい気になって臭いチェックをしてしまっています…。
今回はそんな「体臭」について、臭いの原因やメカニズム、臭いが気になった時の対処法や、そもそも加齢臭などを予防するためには何が出来るのか?多くのことをまとめていきたいと思います。今現在臭いを気にしている人や、周囲に「くさい!」と言われないように予防していきたい人はぜひ最後までお読みくださいね。
臭いの原因は何??
汗を大量にかいたときに臭いが気になることが多いかと思います。では、臭いの原因は汗??
そう思うかもしれませんが、実は体臭を生み出すのは汗そのものではなく、皮膚にすみついている「皮膚常在菌」です。
皮膚には、数十万個の細菌が存在していて、外敵から守る働きや肌の乾燥を防ぐ働きがあります。この皮膚常在菌は、皮脂を栄養源として増殖します。その際に菌から発生する脂肪酸などのにおい物質が体臭の原因となります。つまり、「皮脂が酸化してくると僕たちの体は不快な臭いを発生させる」というわけです。
臭いの種類について
体臭といっても種類は様々です。ここからは40代以降に気になってくる「加齢臭」、「ミドル脂臭」、さらに若い女性に多い「スイート臭」や、ストレスを感じることによって発生する「ストレス臭」についてご紹介します。臭いの発生原因もそれぞれ違うのでぜひ参考にしてください!
加齢臭とは?
不快な臭いの代表格ともいえるのが「加齢臭」ではないでしょうか?
体からでてくる皮脂は、肌の乾燥を防ぐ働きがあるのですが、年齢を重ねると、この皮脂の中にパルミトレイン酸という脂肪酸と、過酸化脂質という物質が増加します。この2つが結びつき、空気に触れて酸化されると「ノネナール」というにおい物質が発生します。これがいわゆる「加齢臭」のもとです。
加齢臭は男性特有のものと思われがちですが、実は女性にも同様に発生します。「男性は40〜60代、女性は更年期後の60代以降」に強くなる傾向があります。
ミドル脂臭とは?
ミドル脂臭は、「40代頃から頭の後ろから首」にかけて、使い古した油のような強烈なニオイがします。枕が匂うようになってくるのは、このミドル脂臭が原因とされています。
汗を作り出す汗腺の働きが低下すると、汗の中に乳酸が分泌されやすくなります。そして、皮脂常在菌によって乳酸が分解されると「ジアセチル」という不快なニオイ成分を排出します。「ジアセチル」と「中鎖脂肪酸」が混ざることにより、ミドル脂臭に変化します
ストレス臭とは?
ストレス臭は、心理的ストレスによって肌からニオイが漏れ出る皮膚ガス由来の体臭のことです。ストレスや緊張状態となった際に体の抗酸化能力や自律神経のバランスが乱れ、皮脂を酸化させる活性酸素が増えることがストレス臭の原因とされています。
ストレス臭は硫黄化合物系の臭いで強弱には個人差があり、焦げた臭い、ネギやニラ、ポップコーンの臭いなどに例えられる嫌な感じがする体臭といわれています。
スイート臭とは?
女性には「若い頃特有の甘いニオイ」が存在します。その正体は甘いフルーツの香りがする「ラクトンC10/ラクトンC11」という成分で、「10~20代前半の女性特有の香り成分」だそうです。
しかし残念ながら、30代になると一気にラクトンは減少していくという研究結果も発表されています。
体臭対策
それではここから、そんな体臭に対する対策方法や予防方法をまとめていきたいと思います!
汗を拭きとる
いくつか紹介した体臭には「汗、皮脂、雑菌」が大きく関係しています。これらの過剰な分泌や増殖を抑えることは体臭予防の基本です。
まず、大切になってくるのは「汗をしっかりと拭きとる」ということです。
日中、汗をかいているようであればボディペーパーやタオルなどで汗を拭きとりましょう。特に脇や首筋などは汗をかきやすい箇所なので念入りにケアをします。
夜の入浴時も体臭、汗臭を防ぐ効果のある薬用石けんなどで体を洗って雑菌の繁殖を防ぎ、皮膚を清潔に保ちましょう。
ちなみに寝汗を多くかいてしまう方は、朝にシャワーを浴びることもおすすめです。
その際に、シャンプーやボディソープなどで汚れをとることも悪くないかと思いますが、皮脂などは体を守るためにでてくるものです。朝も夜も、そして昼間にも何度も洗い流したりしてしまうと、「体に皮脂が足りない」と脳が勘違いをしてしまって、過剰に皮脂分泌を促してしまうのです。
そのため、朝にシャワーを浴びる際には汗だけを洗い流すようにしましょう。お湯で洗い流すだけの「湯シャン」がおすすめです。
衣類を交換する
汗を拭きとること同様に大切なことは「衣類の交換」です。
人間の体から分泌される汗や皮脂の汚れが衣類に残っている場合、雑菌が汗や皮脂を分解することでニオイを発生させます。
毎日同じ服を着て出勤するということはあまりないかと思いますが、パジャマなど何日間かは着続ける衣類は注意が必要です。さらに、何日も着続けてしまうと、皮脂や汗に含まれるタンパク質などの汚れが洗濯で落ち切らず、衣類に残って蓄積されてしまうと雑菌が増え、その服を着ると自分自身の体臭も悪化してしまうのです。
できるかぎり毎日交換して、汗や皮脂をしっかり落とすことが重要です。衣類に汗が染みると雑菌が繁殖しやすくなるので、わき汗パッドや、消臭作用のある衣類などを上手に活用するようにしましょう。
体臭予防
汗腺の機能を高める
特に若い方は大事な体臭予防。根本的ともいえる、体臭を悪化させないための方法として汗腺の機能を高めるという方法があります。
汗腺の機能を高めることで、サラサラした「良い汗」をだせるようにするのです。「サラサラした汗は蒸発しやすく、皮膚を弱酸性に保ち、雑菌の繁殖を抑えるのでにおいが発生しにくくなります。」
こうした良い汗をかくには、しっかり汗をかくことで汗腺の機能を高めることが重要です。汗腺の機能を高める方法としては、「運動で汗をかくことと、湯船に浸かりしっかりと発汗すること」です。
運動は激しい運動でなくても、15~20分程度の軽めのジョギングでも構いません。じわっと汗をかく程度の運動でも、習慣的に実行できればグッドです。
湯船には最低でも20分は浸かるようにしてください。この時、熱いお湯でなくても38~40度程度のぬるま湯でも効果的です。
腸内環境を整える
根本的な予防方法2つ目が「腸内環境を整えること」です。
腸内環境の悪化により悪玉菌が増加すると、腸内で食べ物を消化する際に悪臭のガスを発生させます。悪臭成分は腸から吸収され血液により全身に運ばれ皮膚や口からも放出されるため、体臭の原因となります。腸内環境を整えることは体臭対策にはとても重要です。
やはり普段の食事から腸内環境を整えることが大切で、乳酸菌やビフィズス菌などの腸内の働きを良くする善玉菌を含むヨーグルト、善玉菌を育てるオリゴ糖や食物繊維を含む穀類・豆類・野菜類などを一緒に摂ることです。必要に応じて乳酸菌やビフィズス菌を含むサプリメントを摂取することも大事です。
入浴後にはすぐに体を乾かす
入浴後は体はキレイになっているかと思いますが、体が温まっているために汗腺が開いた状態です。じんわりと汗をかいてきますので、拭かずに放置しておくと、汗に含まれる成分や垢が、皮膚常在菌によって分解され、においの原因になってくることもあります。
ブルーベリーを摂取する
ブルーベリーの中に含まれる「アントシアニン」は活性酸素の働きを抑える効果があります。体臭が悪化する原因は皮脂の酸化によるものなので、定期的に摂取することが体臭予防に繋がります。
またブルーベリーには「ビタミンE」も多く含まれています。ビタミンEが持つ強い抗酸化力も体臭の予防にも役立つと言われているので、日頃から積極的に摂取しましょう!
個人的におすすめしたい食べ方は、朝食にヨーグルトをかけて食べるととても美味しいです。ヨーグルトにも腸内環境を整えて体臭予防の働きがありますから、ブルーベリーと一緒に食べるとより効果的です!
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生活習慣によって体臭は悪化する
ここまで書いてきたように、運動不足や過剰なストレス、腸内環境を悪化させるような食生活などは、体臭を強める原因となります。
特に、肉を中心とした食生活や運動不足は、においのもとになる皮脂を増やし、ストレスは過酸化脂質をつくる活性酸素を増加させます。これらが増せば増すほど、体臭は強くなるのです。
若年者で体臭が強くなった場合は、生活習慣病のリスクが高まっているとも考えられますから、生活を振り返ってみてください。
臭いには男女差がある
一般に、皮脂などが多い男性の体臭のほうが女性よりも強いとされています。体臭中に検出される揮発性のニオイ成分も女性よりも男性に多く含まれていることが知られています。
また、女性ホルモンには汗を抑える役割があります。閉経前後に女性は非常に汗をかきやすくなるのは、女性ホルモンが低下するためと考えられます。
まとめ
いかがでしたか?
体臭が悪化しているというのにははっきりとした原因があります。加齢による体質の変化もありますので、完全に防ぎきれないのも事実です。
ですが、ご自身の体臭について意識して対策をしている人と、そうでない人とでは大きな違いが生じます。年を重ねても、周囲に不快に思われないようにしていくほうが損はしないと思います。対策次第で体臭を抑えていくことは可能なので、今回の内容を参考にしていただいて清潔感のある人間を目指しましょう!